隠居とはち。⑪~新進女優
隠居「ジョセフィーヌちゃん、待て。」
はち「ジョセフィーヌちゃんっていうんですね。」
隠居「はちか!ビックリするじゃねぇか。」
はち「こちらの方がビックリですよ。
こんな所まで散歩ですか?」
隠居「例の事件だが、まだ解決してないのか?」
はち「はい。気になって現場にまで来てしまったと・・・
ご隠居、程々にしてくださいね。」
隠居「現場の近くなのかい?
偶然だよ。
ワン公の足の向くまま歩いてきただけだよ。」
はち「ご隠居の家から徒歩圏ではないと思いますが・・・
ジョセフィーヌちゃん、まだ預かってるんですね。」
隠居「世界一周旅行だからな。
まだ、暫く預かる。
で、どうなんだ?」
はち「え?あぁ事件の事ですか?」
隠居「だいたい、事故だったんじゃないのか、そもそも・・・」
はち「どうなんでしょうね。」
隠居「もったい付けるなって。」
はち「確かに滑って転んだ拍子に頭を強く打ち付けた場合もあります。
でも、何に滑ったのでしょう。
それと、遺体の近くの床に何かを落として出来た傷があったりして・・・」
隠居「それだけかい?」
はち「それ以上はお話しできません。
まったく、早く解決しないとご隠居が勝手に動き出してしまうから・・・
困っちゃうな。」
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