キュートなカタチのお薬

バラバラになってしまった、脚本、小説、エッセイ等々もう一度組合せ、凝りもせずブログ再開します。
実際の俳優さんや女優さんのお名前が出てまいりますが、まったくご本人様とは関係がございません。
あしからず。。。。。。。

隠居とはち。② 別件


隠居「酒、何する。」
はち「ノンアルコールビールありますか。」
隠居「俺んところにそんなもんあるわけねーだろ。」
はち「そうですよね。
   自分でお茶入れます。
   明日、聞き込みがあるので。」


はち「でもあいかわらず、つまみは美味しいです。」
隠居「ノンアルコールビールなんて旨いのか。」
はち「色々なメーカーの物があって、体に良さそうなのもありますよ。」
隠居「どうもキリッとした酒でないと食いもんが旨くねえ。」
はち「分からなくは無いですけどね・・・」


はち「母の知人が成人病で苦しんでてアルコールがすこぶる好きで・・・
   それでも止めなくてはいけないっていうので
   代りに旭のノンアルコール酎ハイを飲み始めたら、見る見るうちに血液検査の結果がよくなって。」
隠居「そんな薬みたいなもんあるのか?」
はち「どうなんでしょうね。
   とにかくその人は毎日、そのノンアルコール酎ハイを飲んでたわけです。」


隠居「へー。」


はち「でもある日から顔が曇るようになったんですって・・・
   母が気にしてどうしたのか聞いてみたところ・・・」
隠居「あぁ・・・」


はち「毎日買いに行くスーパーのアルコール売り場で『プルトップをいたずらしないでください。監視カメラが見ています。』という
   張り紙が出るようになって・・・」
隠居「いたずらする奴、多いのか。」


はち「その人が言うには自分の買うノンアルコール酎ハイのところだけ張り出されているから、自分が疑われていると思ってしまっ
   て・・・・・」
隠居「被害妄想だな。」
はち「そうなんですよ。
   母もそう言って気にしないようにと助言したのですが、とうとう別の離れたスーパーを利用するようになってしまったんで
   す。・・・・・」
隠居「難儀なことだな。」


はち「私、気になってそのスーパーまで見に行ってみたら、本当にその商品の所だけ張り紙がありました。」
隠居「そこだけというのも不自然だな・・・・・
   プルトップの商品は他にもあるだろ。」
はち「はい、それでそこのスーパーの別店舗にも行ってみたんです。
   張り紙はありませんでした。
   別店舗の方は商品棚の高さがあって、2本重ねて置いてありました。」


隠居「店舗によって色々なな違いがあるんだな。」


はち「私、わかりました。そこで・・・・・
   プルトップ自体に問題があったんです。」


隠居「客じゃなくてメーカー側か。」


はち「十中八九そうです。
   重なっている上の商品を持った時、下に置いてあった商品のプルトップが上の商品の底に引っ掛かり、カチッと音がしたので
   す。」
隠居「ほう・・・」


はち「プルトップが空くことは無かったですが、品出しの時や、客が商品を見定めたりした時などの積み重ねで傷む可能性は十分あり
   ます。」
隠居「メーカーのプルトップのデザイン、構造、材質に問題ありか・・・」


はち「という事にしたんです。  
   母の知人が可愛そうですから・・・・・
   その人はいいのですが・・・
   こんど母が問題で・・・
   スーパーに文句言いに行くって、息まいちゃって・・・」


隠居「まっ、食え食え。」




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