落ちのないお話し
むか~しむかし、兎ドンはこれからの事を迷っていた。
どうしたものか ハア~
誰かに相談しよう、そうしよう。
北の相談員さんに相談してみた。
「いろいろ頑張っているのですね」とほめてくれた。
「西の相談員さんならもっと親身になって相談に乗ってくれるかもしれませんよ」
そう言って北の相談員さんは西の相談員さんを紹介してくれた。
兎ドンは西の相談員さんにも会ってみることにした。
寒い日に待ち合わせをした。
西の相談員さんは兎ドンの悩みを聞いてくれた。
でも悩みは解決しない。
「自分の5年後はどうなっていると思いますか?」
兎ドンは何も答えられない。
残酷な質問だ。
兎ドンは北の相談員さんも西の相談員さんも嫌いになった。
会わなければよかったとさえ思った。
兎ドンは家族のもとへ戻った。
やりきれない気持ちを家族にぶつけた。
でもすぐに反省した。
家族も悩んでいるのだ。
大切にしなければいけないのは家族。
もう家族に当たり散らすのを兎ドンは止めた。
後は主治医に任せよう。
心の病気の専門家に任せるしかないのだ。
落ち着いて考えてみれば北と西の相談員さんは自分のできる範囲のアドバイスをちゃんとやってくれた。
それよりも兎ドンの悩みが深いだけなのだ。
『必ず治るから』兎ドンは心の中で呟いた。
なんていいやつなの兎ドン。
誰も認めてくれないけど・・・
寂しい兎ドン・・・
頑張れ兎ドン・・・